慢性腰痛の主な原因とは?

■病名のつかない腰痛・慢性腰痛

 

腰痛の原因は様々ですが、大きく分けると病名のつく腰痛と病名のつかない腰痛のふたつがあります。

 

割合でいうと、腰痛を感じている方全体のおよそ15%はなんらかの病気が原因で腰痛を感じています。例えば椎間板ヘルニアをはじめとした腰椎周辺の変性等を発症して、その結果腰の痛みという症状が出ている方が多いです。その他、内臓になんらかの病気があり腰が痛むケースもあります。

 

そして残りの85%が「病名のつかない腰痛」です。これを慢性腰痛と呼びます。病気が原因の腰痛よりずっと多いんですね。

 

慢性腰痛は、主に筋肉の疲労や損傷などが原因とされています。

 

ぎっくり腰のように無理な姿勢や動作の後急に起こる腰痛は急性腰痛と呼び、区別されています。これは関節を捻挫したようなもので、痛みは強いですが症状も比較的短期間で良くなります。

 

一方の慢性腰痛は、急性腰痛のように激しく痛むことはありません。疼痛が続いたり、なんとなく違和感やだるさを感じたり、楽にしていると平気でも体を動かすと痛んだりするといった特徴があります。また痛みも短期間では良くならず、今例に挙げたような症状が3ヶ月前後続くこともあります。

 

■慢性腰痛の原因とは?

 

同じ慢性腰痛でも、その原因は様々です。主な慢性腰痛を原因別にご紹介します。

 

・屈曲型

 

前かがみの姿勢になったときに痛む慢性腰痛を「屈曲型」といいます。痛むのは腰周辺ですが、直接の原因はお尻や太ももの裏側の筋肉にあります。

 

上体を倒して前かがみになるとき、本来はお尻や太ももの裏側にある筋肉が伸縮してスムーズに動けるようサポートする役割を持っています。しかし、これらの筋肉が硬くなり伸縮しにくくなると、上体を倒す動作をサポートできなくなり、結果として全ての負担を腰の筋肉で支えるはめに。その過剰な負担が原因で腰が痛むのです。

 

・伸展型

 

椅子から立ち上がる動作をするときに腰が痛む場合は伸展型腰痛とされます。

 

伸展型腰痛の直接の原因は、腰ではなく体のやや前側にあります。

 

背骨の前から股関節の内側にある筋肉や太ももの外側の筋肉など、体のやや前側にある筋肉は背骨を支える役割を持っています。ですがその筋肉が硬くなってしまうと背骨を支えきれず、腰の筋肉に負担がかかり痛むようになってしまいます。

 

・回旋型

 

腰をひねったり上体を横に傾けると痛む腰痛は、回旋型腰痛といいます。腰方形筋と呼ばれる腰椎を支える筋肉の左右のバランスが取れていないと、骨盤の高さに左右で差ができてしまい痛みを感じます。

 

■痛みの原因を取り除けば慢性腰痛は改善する!

 

慢性腰痛の原因は、腰の筋肉だけではなく他の部分にも起因しています。それぞれの原因を取り除き良い状態を維持することで、慢性腰痛を改善することができるのです。