腰痛の原因のひとつ・すべり症ってどんな病気?

 

病院ですべり症と言われてお困りの方は少なくありません。

腰から足にかけての痺れがあり長時間歩くのも辛い。

しかし、一向に改善する兆しが見えない・・・

 

すべり症と言われてお困りであれば、

ぜひ今日の記事をご参考にしてみてはいかがですか?

 

■すべり症ってどんな病気?

 

腰痛の原因には様々なものがあります。腰痛の原因を種類別に分けてみると、まず病名のつく腰痛とつかない腰痛とに大別されます。病名のつくものについても、たくさんの種類の病名があり、ひとくちに腰痛といっても色々な原因が考えられるのです。

 

その中のひとつが「すべり症」です。腰椎すべり症とより詳しい名前で呼ばれることもあります。

 

すべり症とは、その名前の通り、腰椎が滑り出してしまうことが原因で起こる様々な症状を指した病気です。滑り出してしまう理由によって、さらに「変性すべり症」「分離すべり症」に分けられています。

 

変性すべり症は、具体的な原因は不明であるものの、基本的には加齢とともに起こりやすい病気です。

 

腰付近は体の中でも特に負担が大きい箇所でもあり、年齢を重ねるほどに色々な面でその負担が表れてきます。

 

変性すべり症の場合、椎間板や靭帯、関節など、腰椎を固定している様々な組織が加齢や長い間かけられてきた負担になどが理由で変性し、その結果腰椎が滑り出してしまうことによって発症します。

 

そのため高齢になってから発症することが多い病気であり、なおかつ骨などの組織が比較的変性を起こしやすい女性の患者が多い傾向があります。

 

一方、分離すべり症の方は全く違う原因から起こります。背骨は本体である「椎体」と関節を構成する「椎弓」から出来ているのですが、このふたつが分離してしまうことがあります。その状態を「腰椎分離症」といいます。

 

腰椎分離症を発症したまま放置していると、分離している部分の腰椎が安定しなくなり、結果として滑り出し上下の骨にずれが生じます。このように、腰椎分離症から移行してすべり症になってしまった状態を分離すべり症と呼びます。

 

■すべり症の具体的な症状

 

どの程度腰椎が滑り出ているかによって症状の程度は変わりますが、主な症状としては腰痛と坐骨神経痛が挙げられます。

 

より腰椎の状態が悪化すると、脊髄神経の圧迫により下半身にまで痛みやしびれが出るようになります。普段は平気でも長い距離を歩くことで痛みやしびれを感じる「間欠性跛行」という症状も多いです。

 

変性すべり症と分離すべり症は原因が全く異なりますが、脊髄神経が圧迫されるという状態は同じであるため、体に起こる症状もほとんど変わりません。

 

■すべり症に有効な治療とは

 

すべり症の治療では、痛みやしびれなどの症状が出たときに対応する保存療法が一般的です。悪性の病気ではないため、ほとんどの場合薬やコルセットでの固定、マッサージ、整体などで症状を軽減できます。

 

すべり症と診断されてからも、手術はせず調子の悪いときだけ治療を受けるという形で10年以上も普通に生活出来ている人もいます。